肩こりの原因・改善・予防法

①肩こりの主な原因はどういったものが考えられますか?

なぜ肩がこるのでしょう?

構造上の理由は、頭と腕があるからです。

ヒトの体は2足歩行をするように進化し、 多くのヒトは、起きている殆どの時間を、上半身を起して生活しています。 そして、肩には首を含めて頭部が乗っかっており、腕がぶら下がっています。

個人差はありますが、
頭は5㎏位、
腕は片方で3~4㎏位(両方だと6~8㎏位)
あるともいわれています。

私たちの肩には、起きている間中10㎏以上の負担がかかっているのです。
何もしなくても、幼児ひとりを乗っけていることになります!

但し、これだけが理由ではありません。
肩こりのヒトは皆顔が大きく、腕が太いわけではありません。

□小学校の頃から肩こりで‥
□そういえば就職してから首や肩にコリが‥
□パソコン作業をするようになってから‥
□出産後、抱っこが多くて‥
etc

ヒトのカラダの構造上の理由に加えて、

・同じ姿勢を長時間続けている
・精神的な緊張を伴っている

少なくともこの2つが関っていると考えられます。

職場や私生活によっても物理的、精神的影響は様々です。
肩のこりは、性格とも関係ありそうす。
(真面目、キッチリ、心配りが行き届く、頼まれたらイヤとはいえない良い人に多いようです)


②肩こりの改善例や改善しやすいタイプはありますか?

肩こりを全く無くするのはとても難しいことです。

ぎっくり腰や坐骨神経痛などは、たとえ経験のない人でも、 動けない・歩けないとても辛い症状だと想像されますが、 肩こり症でない人にはその辛さを解ってもらいづらいものです。

たかが肩こりぐらいで‥。
と思われてしまいがちですよね。でもご本人はとても辛いのです。

更に、腰痛に比べてダラダラと長く続き、
天候に左右されることも多く“されど肩こり”という感じです。

肩をマッサージしても、その時は気持ちいいけど、
すぐに辛くなるというお話を多く聞きます。

そう、肩だけではダメなのです。

ー同じ姿勢を続け、精神的な緊張に伴う血行不良ー

これは肩だけの問題ではありません。

・目の疲れ
目の周りやコメカミの筋肉が緊張します

・顎の力み
顎の周りや舌の筋肉が緊張します

・首の緊張
首こりの状態です

・手/腕/わきの下の力み
精神的に緊張すると、手に力は入っていることが多いかもしれません。 この時には、手のひら、肘、二の腕の様々な筋肉が緊張していますし、 また、脇を閉めることによって、わきの下周りの筋肉が緊張します そして、腕全体の血行が悪くなっています。

・肩甲骨周辺の緊張
肩甲骨は腕の動きを司る重要な働きをします。 (肩甲骨があるから、腕は様々な動きができるのです) これが緊張すると、腕や手の血行不良の原因にもなります。

特に肩甲骨の内側のコリは不快感が強いです。
よく、「肩に力が入る」と言われますが、 ”肩甲骨に力が入る” と言ってもいいかも知れません。

・背中のハリ
肩は背中に支えられています。
肩のコリは背中のハリにつながります。

・背骨や骨盤周辺の筋肉の緊張
背骨の歪みについては多くの方々が気にしていますが、 骨格を支えているのは、主に筋肉です。

背中がハレば当然背骨の周辺の筋肉も緊張します。 背骨の.根元は骨盤につながります。 背骨全体を支える、骨盤周りの筋肉も緊張します

。 ・足指やふくらはぎの緊張
手と同様に、緊張すると足の指にも力が入ります。 すると土踏まずやフクラハギの筋肉も緊張し、 ひいては太もも、股関節周りの筋肉も緊張します。 そして、足全体の血行が悪くなっていきます。
足の冷えも関係してきます。

・自律神経の働き
例えば、寒い時には自然に立毛筋が緊張して、 毛穴が閉じ、鳥肌が立ちます。 これは自律神経が、私たちの意志とは別に、 自然にカラダを守るするようにしてくれています。

特に、内臓の働きは自律神経が作用しています。
自律神経は、カラダの恒常性を司る重要な働きをします。

自律神経は、交感神経と副交感神経のバランスで成り立っています。
思考や運動をする時には交感神経が優位に働き、 休憩や睡眠時には副交感神経が優位に働いています。

緊張が続くと、交感神経の働きが強くなり過ぎて、 副交感神経の働きが弱くなっていきます。 これらのバランスが崩れると、今まで順調に行ってきた様々な カラダの活動が乱れます。

力もう思わなくても、勝手に筋肉が緊張してしまいます。

etc

肩こりは全身の緊張を伴うのです。

勿論、人によって緊張の箇所や程度は違います。
それを見分けて、全身的にアプローチを行う。
これぞカイロプラクテックの醍醐味ではないでしょうか?

肩こりで来院したのに、足裏をいじられている‥

全身を見渡し、緊張部分を和らげ、トータルで肩こりを鎮めて行く。
これが当院の方針です。


③肩こりの予防に大切なことは何ですか?

■肩こりに悩む方は、まず姿勢を正しましょう

良い姿勢は重要です。

しかし、いくら姿勢が良くても不動では緊張します
乱れたら正す。これを繰り返すことが良い姿勢をとることです。
”この少しの動きの繰り返し”が筋肉の緊張を和らげます。

■手を動かしましょう

・”グー・パー” ”ぶらぶら”なんでも結構です。
手を頭より上に上げて背筋を伸ばしましょう
(ぶら下がり健康器も有効です。手が痛いという方はつま先立ちでもOKです)
・肘で大きく円を描きましょう。
 (その時、肩甲骨が大きく動くことが重要です)

■歩きましょう

肩こりは全身を代表した症状(代弁者)です。
歩くことによって、全身の筋肉に必要な運動の多くが得られます。

■自分を誉めること、好きになること
頭痛の項目でものべましたが、肩こり症には真面目でキッチリした性格の人が多いようです。 少し肩の力を抜いて、たまには”自分の心身にご褒美”をあげて下さいネ。


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